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2025年1月の記事一覧

【観光科】令和6年度 観光実践発表会が行われました

 観光実践発表会が、観光科の1学年から3学年の生徒が参加して松島文化観光交流館にて実施されました。

 これは、観光科における取り組みについて発表し、次年度に向けた準備と意識の向上を図り、「松高おもてなしツアー」を実施するうえで、お力添えをいただいた専門家から、その見知により御指導助言をいただくことを目的にしております。

 

 午前の部では、観光科3学年が観光実践で実施した「松高おもてなしツアー」の実践報告を行いました。これは、観光科3学年の生徒全員が発表しました。

 発表した生徒は「今回の観光実践発表会では3年間の集大成のイベントであり、3年間で習ったことを後輩である1.2年生に伝えるためのものなので、しっかりと取り組むことができました。おもてなしツアーの成功した点や、失敗した点をしっかりと後輩たちに伝えることができたので、来年のツアーは今年のツアーを超えるツアーになり、規模もさらに拡大してほしいと思います」、「観光実践発表会は、日々学んだことの結果として一生懸命に頑張っていき、松島の思いは今後忘れられない場所だと考え込み、これからも松島のことを忘れないようにしようと思いました。また、今までの経験を積み重ねていき、前を一歩踏み出していくように心がけたいと思いました。松高おもてなしツアーは、これまでの経験を全力で果たし、観光科として最後の取り組みを思いっきり出せるようにできました。これは、観光科でお世話になった先生たちのおかげです。三年間長いようで短かったと感じましたが、この経験は決して忘れません」と感想を述べていました。

 午後の部では、観光科3学年の「Matsuhsima観光都市デザイン」発表と観光科2学年の観高サミット報告がありました。

 観光科3年生が課題研究で学習した代表生徒の発表と製作した資料のギャラリーウォークを実施しました。

 生徒は、「観光都市デザインでは、この1年、観光DXや観光SDGS、観光と防災、観光商品開発、都市デザインなど様々なジャンルで観光についてたくさん学ぶことができました。その中でも、地域の現状をよく学びより良くしていくために自分たちで企画しプレゼンしたことがかなり自分に力になったと思います。例えば、カキやアナゴといった海産物をもっと増やすために海の現状を知り解決策を考えたこと、地域の景観や歴史的建造物、食を活用しプロモーション動画を作成したこと、観光地におけるハザードマップを作成したことがあります。これらの活動を通して今後、社会で生きていく上で大切になってくることが十分なほど得られたので忘れずに生活していきたいと思います」との感想を述べていました。

 観光科2学年からは、本校を代表して参加した全国高等学校観光教育研究協議会主催の観高サミット(大分県由布市)での発表の報告がありました。

 また、当日は、松島中学校の生徒さんが見学に参加されました。

 

 

【観光科2学年】研修旅行 ~三重~京都~大阪~

 2学年観光科は授業の一環として、令和7年1月14日(火)~18日(土)の期間に、三重県・京都府・大阪府に研修旅行に行きました。

 

 研修旅行の目的は次の通りです。

  1. 日本を代表する観光地の文化や史跡、風土に触れ、全世界の観光客に親しまれている魅力を理解し、日本三景の松島と比較しながら、松島がさらに発展するための課題探究を深める。
  2. 日本を代表するホテル業・伝統芸能に触れ、観光客に対しての接客や食べ物に対してのおもてなしの心を学び、3年次の松高おもてなしガイドツアーに生かせるようにする。
  3. 集団生活、班別の自主研修を通して相互理解を深めるとともに、仲間と協力して行動するコミュニケーション能力の育成を図る。

 

【1月14日(火)】

  • 三重県立鳥羽高校との学校間交流

 鳥羽高校の高校生に鳥羽水族館をガイドしてもらい、3年次の松高おもてなしガイドツアーにおける利用のガイドの姿を考えました。

 「鳥羽高校の学生の方々のガイド中の配慮(「こちらの方が撮りやすいですよ」等の声がけ。ドアを開けてくれる等)が素晴らしいと思い、おもてなしガイドツアーで是非私もしていきたいと感じました。」(生徒の感想より)

 鳥羽高校との学校間交流鳥羽水族館

 

  • 夕食~女将講話

 この日は鳥羽グランドホテルに泊まり、夕食後に鳥羽グランドホテルの女将さんから、観光地のホテルの「おもてなしの心」や「課題」について講話をしていただきました。後半には女将さんから直々に「挨拶」の仕方について指導をしていただきました。

 「お客様の声がけや、配慮、笑顔などたくさんのことに気をつけたいと思った。実際におもてなしガイドツアーで実行できるように頑張りたい」(生徒の感想より)

鳥羽グランドホテル 夕食鳥羽グランドホテル 夕食 全体

女将講話挨拶指導

 

 【1月15日(水)】

  • 三重県 伊勢神宮参拝~おかげ横丁散策

 プロの観光ガイドの方に案内していただきながら、伊勢神宮を参拝しました。その後、おかげ横丁を自由に散策しながらお昼ご飯を食べました。

 「手入れのレベルや規模の大きさ、注目される理由が感じられました。正直、瑞巌寺と比べるととんでもない魅力があると思っていましたが、実際に回って感じたのは規模など関係なくそれぞれの良さと魅力がありました。もっと自分の地域の観光地を大切にしたいです。」(生徒の感想より)

伊勢神宮①伊勢神宮②

伊勢神宮③おかげ横丁①

おかげ横丁②おかげ横丁③

 

  • 自主研修

 この日の宿泊場所である京都府京都市にある祇をん新門荘に荷物を置いたあと、班に分かれての自主研修となりました。八坂神社や伏見稲荷、金閣寺などを観光しました。着物をレンタルして、自主研修を楽しんでいる班もありました。

 「松島も日本三景の1つですが京都は市内限定の商品などそこでしか買えないものがあり消費者を満たせる品が松島よりも多いと感じました。」

 「松島も参考にできる部分が多くあると思いました。もっと規模を大きくできれば松島も京都に並ぶ観光地になれると思いました。もう少し時間があったらもっと回ってみたい場所がたくさんありました。京都の魅力を肌で感じられ幸せでした。」(生徒の感想より)

 自主研修①自主研修②

 

  • 食育プログラム

 夕食を楽しみながら、和食の文化の魅力や京都の伝統食について学びました。生徒は、3年次に行う「昼食開発」を意識しながら話を聞いていました。

 「(おもてなしガイドツアーの『昼食開発』をしていくにあたって)今回の食育プログラムから、地産地消を目的とした町の食べ物を使った食べ物にしたり、主食や副菜の種類を沢山にしたらいいのではないかと思いました。」(生徒の感想より)

食育プログラム①食育プログラム②

 

【1月16日(木)】

  • 京都府 清水寺前での観光プロモーション

 清水寺前にある、梅山堂の方に協力していただきお店の前で『観光プロモーション』を行いました。訪れた観光客にパンフレットを渡し、松島についての魅力を伝えました。海外からの観光客に対しても英語で魅力を伝えました。

 「(松島の魅力を伝えることについて)日本人はその地域の文化や食べ物と触れ合いたいと思ってくるが、外国人は地域の文化より先に日本の文化と触れ合いたいと思ってくると思ったので松島の文化の他に少しでも多く日本文化を入れていくといいかもしれない」

 「(海外の方に)松島の魅力を伝えるためにはジェスチャーや相手の国について理解をすることが大切だと思いました。また表情や日常会話を身につけておくことが大切だと思いました。」(生徒の感想より)

清水寺清水の舞台

観光プロモーション①観光プロモーション②

 

  • 日本三景 天橋立

 バスガイドさんのガイドを聞きながら天橋立までバスで移動し、日本三景の1つである天橋立を観光しました。天気にも恵まれ、「股のぞき」で見る景色は絶景でした。

 「股のぞきで見てみた景色が普通に見るのと全く違ったのでこのような体験型の観光をするのはとても効果があると思った」(生徒の感想より)

天橋立①天橋立②

股のぞき①股のぞき②

 

  • 夕食~舞妓鑑賞

 夕食後、舞妓さんをお呼びして話を聞き、観光地の芸能文化の魅力やおもてなしの心、さらには、中学を卒業すると同時に舞妓という厳しい世界を選択した舞妓さんの覚悟について学びました。その後、舞妓さんの舞を鑑賞し、記念写真を撮影しました。

 「その厳しい世界でもやりがいを感じて辞めたいと思ったことはないと言っていて、その精神を見習いたいと思った。」

 「舞妓さんのように相手へのサービス精神を持つことと。誰かに見られているという意識をもってしっかりしていきたいと思った。」(生徒の感想より)

3日目夕食①3日目夕食②

舞妓鑑賞①舞妓鑑賞②

 

【1月17日(金)】

  • ユニバーサルスタジオジャパン

 朝早くから大阪府に移動し、この日の宿泊場所であるユニバーサルスタジオジャパン前のユニバーサルポートに荷物を置いたあと、丸一日ユニバーサルスタジオジャパンを楽しみました。

 「今日のホテル最高すぎて話にならない」

 「4泊5日間楽しい研修旅行にして下さりありがとうございました!とても楽しい思い出を作ることが出来ました!!」(生徒の感想より)

USJ①USJ②

USJ③ユニバーサルポート

 

【1月18日(金)】

  • 大阪府 道頓堀散策

研修旅行最終日。道頓堀で記念撮影をした後、各自で自由に散策を楽しみました。本場のたこ焼きは別格でした。

道頓堀①道頓堀②

 

【全体を通して】

 観光科の研修旅行では、関西の観光地を実際に訪れ、様々な方から「おもてなしの心」や「観光」について話をしていただき、多くのことを学ぶことができました。また、京都の清水寺前では、多くの観光客に,松島の魅力を伝えることができました。4泊5日という長期間の集団での研修旅行では、ハプニングやトラブルもありましたが、生徒たちはその度にどうしたら良いのかを考えて解決・改善し大きく成長することができました。

 

 最後に研修旅行全体についての生徒の感想を紹介します。

 

 今回の研修旅行は4泊5日で三重、京都、大阪に行きました。中学校の修学旅行ではコロナの影響で東北地方での観光で、私自身東北以外の都道府県に行ったことがありませんでした。なので、今回関西に行き、研修したことで2つのことを学びました。

 1つ目は、集団行動についてです。研修旅行では集団行動が重要になります。特にホテルでの過ごし方です。ご飯の時間、お風呂の時間、起床の時間、就寝の時間など普段過ごしている家とは全く違う生活リズムになります。研修旅行中も何度かホテルのルールを守ることができなかったり、時間に遅れてしまったりなど注意されることもありました。ですが、同じ班の人や同じ部屋の人と協力し合うことによって、注意されることもだんだんなくなっていきました。このことから私は、集団行動を成功させるには、同じ集団の人たちと協力し合ってルールや決まりを守っていくことが大切だと感じました。観光プロモーションでも集団行動が必要となり、同じ班の人と協力して日本人、外国人関係なくたくさんの人に声をかけることができ、観光プロモーションを無事成功させることができました。

 2つ目は、おもてなしの心についてです。この4泊5日の間でたくさんのおもてなしの心を見て、感じてきました。1日目の鳥羽グランドホテルでは、夕食の後の女将講話を聞かせていただきました。女将講話では、どのようにしてお客様におもてなしをするのか、お客様はどうしたら喜んでくれるのか、廊下でお客様とすれ違った時の挨拶の仕方などたくさんのことを学ばせていただきました。2日目3日目で泊まった祇をん新門荘では、食育プログラムと舞妓鑑賞をさせていただきました。食育プログラムでは、ホテルの夕食、朝食にはどのような栄養の工夫がされているのか、食品ロスはどのように対処しているのかなど、おもてなしガイドの参考になる話を聞かせていただきました。舞妓鑑賞では日本の伝統文化に触れ、日本の歴史を学ぶことができました。

 これらのことから、おもてなしガイドはもちろん普段の生活にも学んだことをたくさん生かしていきたいと思いました。

【観光科】課題研究(観光科3学年)「Matsushima観光都市デザイン ~都市デザイン~」講話について

 「課題研究(観光科3学年)Matsushima観光都市デザイン 都市デザイン 『ミライを創るSDGs ~身近なモノの価値を知り、リユースを学ぼう~』」について、ブックオフコーポレーション株式会社 仙台支社 エリアマネージャー 増子様、向山様、佐々木様、長嶺様、三島様から講話をいただきました。

 これは、観光都市デザインにて、「都市計画」となる「宮城電気鉄道の歴史」や「3R」や「循環型経済都市『サーキュラー・シティ』」と、「ライフプランニング」に係わる「観光とウェルビーイング」や「観光とシティズンシップ」について学習しており、その研究の一環として、「SDGsと企業の取り組み」、「身近なモノの価値を調べてみよう!」、リサイクル・アップサイクル紹介」、「働く幸せ」についてお話しをいただきました。講話内では身近なモノの価格を想定する体験学習もあり積極的に取り組んでおりました。

 講話を伺った生徒は「SDGsへの取り組みが前向きで目に見えて分かる努力をされていると思いました。これから社会に出て行く準備段階の私たちに講話をいただきとてもためになりました。ありがとうございました。」、「リユースされているだけではなく、素材としてリサイクルされているものもあることに驚いた。ま
た、砂漠に不要になった服が大量に捨てられていることにも驚いた。使う側として不要になったモノをリユースしていきたい」、「商品をたくさん作りたくさん売ることは決して悪いことではないが、つくられた商品に対して責任を持つ企業とつかう責任がある消費者の関係がとても大切であると理解しました。生活の中で意識していきたいです」等感想を述べていました。

 今後は、学習活動が残すところ2ヶ月となる中で、社会人としての行動と意識を高める良い機会となりました。